生活保護の人でなくても低額無料診療があることを
先日の新聞記事に私にとっては、人ごとではない話が載っていました。
2016年8月8日、朝日新聞記事より
(にっぽんの負担)公平を求めて 「お金ない」治療を断念:朝日新聞デジタル
お金が払えないから、治療が出来ない、そのために、治療が遅れ、最悪、命を落とすことがあるということが書いてありました。
私も難病にプラスして糖尿病がありますから、人ごとではありません。幸い、インスリン注射はまだ行っていませんが、難病が悪化してステロイドを使うようになったら、わかりません。悪化する前に、血糖値コントロールを気をつけるつもりです。
インスリン注射になると、医療費がかかると聞いています。
インスリン注射で、なんとか合併症を防ぐことができれば、その先に進まないようにできるのですが、血糖値のコントロールがうまくいかないと、失明や人工透析になってしまいます。
記事に出ていた人の場合、悪化させて結局、人工透析になったようです。私も似たようなケース、治療費がないからと、治療を飛び飛びにしてしまい、医者に怒られ、結局治療を受けずに悪化させてしまったというケースを聞いたことがあります。
特定疾病療養受療証による治療
透析で、1ヶ月にかかる医療費は、約40万円とのことですが、透析の場合、高額医療とも違って、外来・入院・薬局別になりますが、透析治療としての自己負担は1か月1万円が上限です(一部の人、一定以上の所得のある人は2万円が上限)。
このような上限が決まっている治療が他にもあります。血友病患者やHIV感染症の患者です。
もし、生活保護ほどではないが、病気で働けないなどで生活が苦しい場合、このような制度もあるので覚えておくといいです。
人工透析とか、血友病とか簡単な名称でなく長ったらしい書き方ですが、協会けんぽのページで確認ください。
参考
高額長期疾病(特定疾病)で療養中のとき | 都道府県支部 | 全国健康保険協会
話が飛びました。
それで記事の中で書かれていた方は、糖尿病の治療費が負担になり、自分で治療をやめて、ひどくなって救急車で運ばれ、今は、生活保護で治療を続けているそうです。
しかし、人工透析です。悪化させてしまえば、結局は、世の中の医療費が上がることになります。
その前に、治療を受けることです。
病気で働けず治療が受けられないのなら、本当は生活保護になるのでしょうが、貯金がまだ残っているとか、家屋があるなどで生活保護まで至らない、だけど生活が苦しい人もいるでしょう(生活保護の申請もすぐ認められるのかどうかわかりませんよね)。
困窮者の緊急による救急搬送の場合は、緊急扱いの生活保護で治療は公費負担になるらしいですが。
低額無料治療を行っている医療機関もあり
世の中一般に知られている高額療養費制度と、上記の「特定疾病療養受療証」による自己負担減だけでなく、その他にも低額無料診療があります。
少し古いですが、厚生労働省の説明のPDFがありました。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/dl/s0121-7d.pdf
古い数字ですが、これをみますと、公的医療保険に加入している人でも受診していることがわかります(私のイメージでは、保険料も支払えないで、保険証がない人もけっこういるのかと思っていました)。
低額無料診療は、健康保険法ではなく、社会福祉法2条3項9号にあります「生計困難者のために、無料又は低額な料金で診療を行う事業」と書いてあります。
私が住む埼玉県にもあります。
平成27年現在で、25医療機関ですね。
お住まいの都道府県名と、無料低額診療と打てば、スマホでも調べられるはずです。お近くの社会福祉事務所や社会福祉センターなどでも聞いてみてください。
ただ、無料又は低額となる基準は、事業を実施する診療施設ごとに定められていますので、直接、医療機関に聞いてみないと、自分の場合は、いくらで受診できるのか、わかりません。
さらに、期限があって(1ヶ月とか3ヶ月とか)、永遠に無料または低額で受診できるわけではありませんし、最初に、病院内の医療ソーシャルワーカーとの面談があります。
上記の朝日記事にも書いてあったのですが、病院内には医療ソーシャルワーカーがいますので、もし、救急搬送された場合でも、治療をしないで、病院から抜け出るようなことはしないで、これからのことをソーシャルワーカーに相談してください。
このような記事も見つけたので、参考に
お金が無くて病院に行けない! 無料低額診療事業を利用する生活困難者が急増!?|健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESS
これを読むと、生活保護を受ける前だが生活に困窮しているという人が多いようです。生活保護以前に低額無料診療を受け、その後、生活保護という順序になりそうです。