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イデコ比較その2(国民年金基金との比較)

イデコ(iDeco)はなぜ、加入者が増加したのか

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前回は、イデコ(iDeco)、個人型確定拠出年金の比較としては、扱う金融機関を選ぶ上での比較と取り上げました。

 

イデコ(iDeco)比較その1

 

今回は、他の制度との比較、国民年金基金との比較を取り上げます。

 

昨年くらいまでは知る人ぞ知るという地味な存在の個人型の確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」でした。

 

そのうえ、熱心な金融機関もあまりなく、どうも及び腰でした。しかし、法改正後は、まず金融機関が熱心なところが増えました。イデコ(iDeco)をとっかりとして、投資をやってみよう、簡単にいえば、投資信託を購入してみようという潜在層の掘り起こしができるからでしょうね。

 

そのイデコ(iDeco)を取り扱う金融機関が熱心になってきたうえ、さらに今年一月から加入対象者が拡大したために、まわりでも話題になってきたからか、書店でも関連本をみかけるようになったのが、とにかく認知度がアップして加入者数が急増しています。

 

他の選択肢を考えずに、何はなくとも、イデコ(iDeco)をやりたいという人まで出てくるようになったのです。

 

昨年末よりも2倍の人がイデコ(iDeco)をやるようになったと聞いています。

 

やはり取り扱う金融機関の力が強いなと感じました。宣伝もするようになりましたし、手数料の引き下げ合戦も行われるようになったのも利用者にとってはいいことでした。お得感が増しますからね。

 

イデコ(iDeco)に加入できる人の範囲が増えたからだという人(特に公務員の加入者がその最たる例です)もいますが、魅力的でない商品だったら、誰も見向きもしません。だから、私は風向きが変わったこと、金融機関が熱心になってきたことが大きいと思っています。

 

金融機関が熱心になり、目に触れる機会が増えたからでしょう。公務員の方は想定どおりでしたが、その他にも自分の会社で確定拠出年金制度がない会社員が加入してみようかなぁと思うようになったことも原因のひとつだと思っています。

 

イデコ(iDeco)のメリット、良い点をおさらい

イデコ(iDeco)を行うことのメリットは、耳タコかもしれませんが、ざっくりいえば3つあると言われています。

 

まず1つ目が掛け金が全額所得控除の対象になることです。社会保険料の扱いと似ています。

 

それに対して生命保険料なら上限があります。全額控除になりません。

 

2つめが、積み立て中の運用益に対して非課税であることです。今話題の仮想通貨をみてください。億り人とか言われていますが(利確するまではわかりませんが)、税金でごっそり取っていかれる予定です。それに対して確定拠出年金は運用益は非課税となります。

 

 

3つめは受取時にも、公的年金等控除や退職所得控除が適用されるという点です。

 

これほどまで優遇されているのは、公的年金だけでは心もとないので、それを政府がバックアップしますよという姿勢の表れでしょう。これを利用しないのはもったいないです。せっかく用意してくれているのですから。

 

メリットもあればデメリットもありまして、あくまでも、公的年金の補完ということなので、六十歳まで引き出せないことがあります。何がなんでもロックされてしまっているというものです。特に、自営業は、会社員時代が無かったら、基礎年金だけとなってしまいますから、これくらい引き出すことが困難なものがないと老後になる前に使ってしまいます。

 

しかし、税金面で有利だからと、全額、イデコ(iDeco)に!というもの問題です。別途、貯蓄も必要ということです。

 

自営業の場合は、国民年金基金もあり

このように書店に行けば、投資の棚にイデコ(iDeco)の書籍が多く並んでいて、ネットみたらイデコ(iDeco)に関した記事ばかりを見るようになりますと、イデコ(iDeco)を取り扱う金融機関の宣伝もあいまって、イデコ(iDeco)でなければならないと、思い込む人も出てきます。

 

たしかに税金で優遇されていると聞きますと、食指は動きます。

 

自営業者の上乗せの年金制度としては国民年金基金もあります。

 

私が受けたようなDCの試験では、よく出る問題として、国民年金基金は社会保険料控除だけど、確定拠出年金、すなわち、イデコ(iDeco)は社会保険料に似た取扱ですが、控除は、小規模企業共済等掛金控除です。

 

この違いは、国民年金基金の保険料や社会保険料なら、扶養している家族のために保険料を支払ったらその金額も控除できます。年収が高い人こそ、この控除を使いたいものです。

 

それに対して、確定拠出年金は小規模企業共済等掛金控除は、本人のみが控除できます。専業主婦だからと言って、その分を夫の確定申告で控除できないのです。

 

国民年金基金は、確定拠出年金と違って、確定給付年金になります。

 

拠出が確定しているのか、給付が確定しているのかで、違いをみてくださいね。

 

そのために、イデコ(iDeco)確定拠出年金なら、どの投資信託を買おうか悩んだり、リバランスだとか、いろいろと悩む必要があります(運用益については、いわば自己責任)が、確定給付年金は基本、おまかせです。

 

国民年金基金は確定給付年金ですから、給付が決まっています。自分が悩む必要がありません。おまかせしてますから。

 

国民年金基金の最大のメリットは、公的年金と同じく、一生涯年金がもらえることです。死ぬまで年金がでます。国民年金基金には、有期のものもあります(10年だけ出るというような有期)が、1口目は、必ず、生涯もらえる終身年金に加入です。生命保険にも終身タイプが人気があるように、国民年金基金は、デフォとなっているのが終身年金です。

 

それに対して、確定拠出年金です。

受け取る時は、一時金か、有期年金かのどちらかになります。デフォが有期(もしくは退職金のような一時金)です。

 

一時金でなかったら、受取期間は、5年、10年、15年、20年から選んでください、というものばかりです。

 

ごくまれに終身のものも取扱金融機関が生命保険会社のイデコ(iDeco)にあるそうなのですが、ほとんどの場合、有期がメインです。

 

終身年金がメインとなるのか、有期年金(もしくは一時金)がメインとなるのかの違いがあります。

 

自営業は、公的年金の2階建てのうちの2階部分がないわけですから、脱サラで以前は会社員をしていて厚生年金保険の部分があるならともかく、まったくなくて、自営業でずっときたという人には、2階建ての2階部分を作るためにも、国民年金基金に加入するのも手です。

 

どちらにせよ、自営業、公的年金の第1号被保険者の場合は、月額6万8千円が上限となりますから、この範囲で、お金を出せます。国民年金基金にするか、イデコ(iDeco)にするか、両方やって割り振りする、もしくは、どちらか一方にするということになります。

 

自分で運用商品を選ぶことができるイデコ(iDeco)、確定拠出年金が今や人気になっていますが、公的年金と同じく、死ぬまで年金が出る、というものも大事ですよ。

 

元気なうちは短時間のアルバイトをするとか、シルバー人材センターで働くなどお小遣い稼ぎもできますが、病院で寝たきりになってしまったときでも、何時でも出てくれるのが、公的年金の強みです。それと同じく、死ぬまで年金が出るというのは、心の支えになりますからね。

 

今回は、国民年金基金を取り上げましたが、自営業などの場合、小規模企業共済も比較対象になるでしょう。また、投資としては、積み立てNISAも考慮に入れる必要があるでしょう。小規模企業共済や積立NISAについては今までも書いてきましたが、折にふれ、これからも何回か書いていきたいと思っています。