埼玉のファイナンシャルプランナーのブログ

ファイナンシャルプランナー用雑記帳。専門家(DCプランナー1級取得)の視点で少額から始める投資、新しい技術、新しい製品など好奇心の赴くままを書きます

会社員が企業型確定拠出年金ではなく、自腹でイデコ(iDeco)に入る場合も会社の協力が必要

事業主側がおこなう事務手続もイデコ(iDeco)加入に必要

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会社員、すなわち、厚生年金保険に入っている2号被保険者がイデコ(iDeco)に加入する場合、国民年金基金連合会(国基連)に事務所登録する必要があります。

 

この事務所登録ですが、事業主払込みという方法と、自分で個人払い(自動引落)の両方がいる場合は、それぞれに事務所登録が必要になります。

 

事業主払込みを従業員が希望した場合は、事業主から国民年金基金連合会に掛金を納付する必要があります。

 

加入時には、加入したいという従業員から提出された事業主証明書に会社側が必要事項を記入する必要があります。

 

iDecoはあくまでも、個人型確定拠出年金なのに、なぜ会社側の手続が必要なのかと聞かれることもありますが、個人型確定拠出年金は1号、2号、3号など年金の資格によって限度額が異なります。

 

入社して確定拠出年金を開始したものの、会社をやめてしまったら、1号被保険者になっている人もいるかもしれません。それなので、年に1回確認をするためにも、まずは国民年金基金連合会に登録するのです。

 

それだけではありません。同じ2号被保険者の中には、企業型確定拠出年金をやっている会社、確定給付企業年金をやっている会社、そもそもなにも企業年金制度や退職金制度がない会社など様々です。事業主登録をすることで、どのような年金制度、退職金制度をやっている会社なのか国民年金基金連合会も把握する必要があるのです。

 

それと、この事業主の確認証明は、まずは事業所の登録が必要なので、先に事業所登録を済ませます。その後、従業員が持ってきた確定拠出年金の事業主証明を行います(事業主証明書には、事業所登録番号が必要だからということもあります)。

 

事業所の登録が済むと、国民年金基金連合会から登録事業所番号が送られてきますので、今後の手続に必要ですから手元に保管しておきます。

 

また、年に1回、加入者の勤務先に国民年金基金連合会から資格の有無(まだ在籍して2号被保険者のままなのか、その会社自体が企業年金の制度が変更されていないかなどなど)をおこなうので、その時も事業主の証明が必要になります。

 

年末調整の時も、事業主は従業員の確定拠出年金について手続あり

年末調整の時期には、所得控除があるので、その旨の手続も必要になります(個人払いにしている人には、国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書(生命保険の生命保険料控除証明書みたいなもの)」が来ます。

 

個人払いを行っている従業員は、小規模企業共済等掛金払込証明書が国民年金基金連合会から送られてくるので、年末調整でそれを会社に持ってくるはずです。注意することに、事業主払いを選択している人の年末調整は、そのような小規模企業共済等掛金払込証明書が個人あてには送られてきません。

 

毎月の源泉徴収で把握した納付済掛金額にもとづいて年末調整は行われます。詳しいことは、会社の顧問税理士もしくは企業年金のこととして会社の顧問社労士に聞くとよいでしょう。

 

企業型確定拠出年金を導入している会社で追加で個人型確定拠出年金(iDeco)もやる場合

企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金の両方を行う場合、まずは企業型確定拠出年金の「規約の変更」が必要になります。

 

企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金に同時加入が可能となる規約に変えないといけないからです。ただし、企業型確定拠出年金の会社で従業員からもお金を出せる「マッチング拠出」というものをやっている会社は、規約を変更してもできないので、会社側としてマッチング拠出にするのか、個人型確定拠出年金と企業型確定拠出年金の両方ができる規定にするのか、ひとつを選びます。会社側の選択なので、従業員はそれに従います。

 

 

※企業型DC加入者については、規約に定めた場合に限る。

厚生労働省の確定拠出年金制度(改正後)のページより

 

この図をみていると、2号被保険者(厚生年金保険に上乗せするため)には、これだけ種類があって、そのそれぞれの確認のために、年に1回、国民年金基金連合会がおこなっているのだ、ということがおわかりになるかと思います。

 

ちなみに、2号被保険者にしぼって個人型確定拠出年金、イデコ(iDeco)の限度額を書いておきますと、

 

企業年金等にまったく加入していない会社員の場合、月額23,000円(年額276,000円)

企業年金制度があって、企業型確定拠出年金のみをやっている場合、月額20,000円(年額240,000円)

企業年金があって企業型確定拠出年金だけに入っている人を除いた人(公務員など)

月額12,000円(年額144,000円)

 

 

これは、あくまでもイデコ(iDeco)、個人型確定拠出年金の限度額なので、ややこしいですが、これとともに、企業型確定拠出年金としての限度額(会社が出す金額のほう)がありますので、混同しないようにみてください。

 

 

厚生労働省の確定拠出年金に関するページより

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/taishousha.html

 

ここで青く囲んでいるiDecoの部分だけみると、個人型確定拠出年金の限度額がわかります。

 

確定拠出年金の対象者・拠出限度額と他の年金制度への加入の関係

 

企業型確定拠出年金の限度額(会社が出すお金)は、赤く囲んでいるほうの金額をみます。

 

これに加えて、企業型確定拠出年金で個人もお金を出せるマッチング拠出を行っている場合の限度額がありますが、ここでは省略します。要は、自分の会社はどれに当てはまるのかを確認するのがいいです。

 

制度が企業がすでに導入していた企業年金によってこれだけ限度額が細分化されているのは、それだけ節税効果があるから、限度額を設けているのだろうと想像がつきます。限度額無限でしたら、いろいろとやりたい放題になるのでしょうね。

 

今年になってから個人型確定拠出年金の注目されはじめましたが、それまでは、知る人ぞ知るでしたけどね。今年に入ってからの1年に満たないうちに、iDecoの加入者は昨年の人数から倍になったということを聞きました。

 

それにしても、確定給付企業年金+企業型確定拠出年金+個人型確定拠出年金の3つをやっている会社は、複雑ですよね。しかし、厚生年金保険の上乗せの部分をみていきますと、そのような会社もあるということがわかります(企業型確定拠出年金加入者の場合で個人型確定拠出年金もできるのは規約に定めた場合に限ります)。