バイト代が上がった、時給が上がったと言われるように人件費は上がって
バイト代だけでなく、企業の役員さんも含んでの数字ではありますが、人件費の項目の数字が増加になっているなと思いまして。
財務省の財務総合政策研究所が3月1日に発表した平成28年10月から12月の法人企業の統計調査の結果を見てくださいませ。
http://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/h28.10-12.pdf
この「四半期別法人企業統計調査」は、簡単にいえば、日本の資本金1,000万円以上企業の仮の決算数字をあつめたものです。企業というか、もっと詳しく書きますと、「営利法人等の仮決算計数をとりまとめた」です。
金融業、保険業を除いたもの、除いていないすべてのものとありまして、ややこしいのですが、平成28年10~12月期の金融業、保険業を除く企業の数字を前年同期比でみてみます。
売上高については、製造業は減収、非製造業は 増収となった。経常利益については、製造業、非製造業ともに増益となった。また、設備投資については、製造業、非製造業ともに増加となった。
と、製造業の売上高は減収ですが、まあ喜ばしい結果です。
そちらのほうはいいのですが、人件費です。役員も含んでの数字になりますが、人件費前年同期比で2.0%の増加です。
金融業、保険業を含む全産業の人件費は470,189億円で、対前年同期比2.0%の増加です。金融業、保険業を含まない全産業の人件費は444,013億円です。
47兆円となると、気が遠くなりますが、とにかく、2%増加です。役員を含まない従業員の給与も上がっております(賞与を足した金額)。
これからの企業は、この人件費を無視できないでしょうね。最初から重要ではありますが、ますます、ということです。
雇用する人を増やした企業の割合も増えて
それと、2月28日に、内閣府経済社会総合研究所が公表した、2016年度「企業行動に関するアンケート調査」結果によりますと、
上場企業においては、
「過去3年間」(平成 26~28 年度平均)に雇用者を増やした企業の割合(全産業)は 64.9%と、前年度調査(60.9%)に比べて増加した
上記は、過去の話です。これからのこと、今後の見通しも増やす予定の企業も、その割合が多いです。
「今後3年間」(平成 29~31 年度平均)に雇用者を増やす見通しの企業の割合 (全産業)は 67.8%と、前年度調査(63.6%)に比べて増加し、平成19 年度調査(68.3%)以来の高水準となった
では、上場企業ではなく、中堅、中小企業では、どうかといいますと、
「過去3年間」(平成 26~28 度平均)に雇用者を増やした企業の割合(全産業)は 52.5%。
「今後3年間」(平成 29~31 年度平均)に雇用者を増やす見通しの企業の割合 (全産業)は 58.3%。
上場企業よりは少なくなりますが、それでも今後の見通しも割合が増加です。
このような統計を追っかけしてますと、労働市場の状況は、転職がしやすい環境にあるといえるでしょうね。少なくとも、リーマン・ショックの後のあの時期に比べたら、雇用状況はかなり改善されています。
少子高齢化ですし、団塊の世代も引退したし、ということで、最近は人手不足のほうが話題になるくらいです。