FPの実践ブログ

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長期・積立・分散投資が重要ということで

預金から投資へ。勤労所得を増やすのは限界があるから 

どこかの金融機関が言っているのではありませんよ。金融庁です。

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金融庁が長期、積立、分散投資を知ってもらえるように、検討中なのですよ。

 

家計の安定的な資産形成に関する有識者会議:金融庁

 

なぜって、アメリカやイギリスに比べて、日本の金融資産が増えていないから、その弊害は至るところにあるのですぞ。

 

その弊害については村上世彰氏も指摘しています。

『生涯投資家』村上ファンドで有名な村上世彰氏の本を読んだ 

 

その話は、いずれまたということで。

 

この有識者会議が設置された理由に、日本の家計金融資産の半分以上が預金、貯金となっていることがあります。

 

しかし、じゃあ、どんどん投資しましょう!といいますと、今度は、やたら、怪しげなものにつかまってしまい、結局大切なお金が無くなってしまうことにもなりかねません。

 

「安定的に増やしていく」ことが重要です。一攫千金ではないのよ。

 

それならばと、硬い堅実な銀行ならと、銀行員のおすすめならいいかといいますと、これまた、自分の銀行の営業ノルマとかありまして、「顧客本位」なのかどうか疑問の商品をすすめていることもあります。

 

だって、変額保険とか相手がよくわからないものをおすすめしてもねぇ。

 

金融機関にお勤めのFPだけでなく、そのほかのFPもそのようなことがあるそうですよ。いかんよね。

この前、消費者問題の弁護士さんの話を聞きに行った時、FPから積立型の外貨預金をすすめられ、よくみたら、どうも投資商品だったという話がありました。FPがおすすめしちゃったの?と思ったところ、その契約書、英文だったそうですよ。妻が契約したとのことなのですが、その奥様、契約書、読んでいないそうなのです。これってどうよ。相手がわかったうえでの契約なの?

 

とにかく、金融庁でも預貯金だけでは問題だ、かといって、闇雲に何かに投資せよ、とも言い難く(バランスのとれたポートフォリオとか、小難しく言ってますが)、と思っているようなので、このような有識者会議が設置されたのでしょう。

 

我が国の家計金融資産1,700兆円の過半は現預金であり、これをバランスのとれたポートフォリオに移行させていくことにより、家計の安定的な資産形成を促していくことは重要な課題である。

 

これが課題となっている部分です。

そして、長期、積立、分散の投資を促進していくこと、それと同時に投資教育も大事だよということです。

長期・積立・分散投資の促進や、実践的な投資教育・情報提供などについて議論・検討を行うことを目的に、金融庁に「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」を設置する。

 

 

 この「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」の中には、ワーキンググループもありまして、そちらでは、主に長期・積立・分散投資に資する投資信託を話し合うということです。

長期、積立、分散投資は、かなり強いことがわかるグラフがたくさん 

それで今回、「長期・積立・分散投資に資する投資信託に関するワーキング・グループ」というものを立ち上げていた(ただし、非公開のもよう)ことがわかりまして、資料が金融庁のサイトにあったので、読んでみました。

 

第一回の資料

http://www.fsa.go.jp/singi/kakei/siryou/20170224/02.pdf

 

この資料をみればわかるように日本の家計金融資産(約1,700兆円)の52%(約900兆円)が現預金ですよ。現預金の割合は以前よりも減っていると聞いていたのにそれでも、半分以上だったのですね。これ、大金持ちの方も入った統計ですよ。私のような庶民ならもっと割合多いような気がします。

 

もちろん、イザという時のために預貯金はありです。何が何でも投資とは言い切れません。ですが、マイナス金利の時代なのに、預貯金に偏りすぎていない?ということです。

 

物悲しいのが、家計金融資産のアメリカやイギリスとの比較のグラフ。

 

こんなにも水をあけられていたとは。ここ20年で、アメリカは3.11倍になっとるのに、かたや日本は、家計金融資産は1.47倍ですよ。

 

 それでは、アメリカ人は根っからの投資好きとかいうのかとおもいきや、そうでもなかったようです。政府の後回しがあったのですね。

 

米国では、税制優遇(IRA等) などの政策対応により、バランスのとれたポートフォリオが実現し、金融資産も 大きく増加。

ですってよ。イギリスも、NISAのモデルがイギリスからと言われたように、そこから投資額が増加したと書いてありました。

 

英国でも、NISAのモデルとなったISAが導入・恒久化され、投資額が増加(15年末の株式型ISA 残高:約44兆円)。

憧れの不労所得?お金がお金を生む

それと気になったのが、この部分です。これって、憧れの不労所得ということ?勤労所得ではないですからね。

 

米国では財産所得が家計所得に大きく貢献する姿が実現(勤労所得と財産所得の比は、 米国の3:1に対して、日本では8:1)。

いわゆるお金に働いてもらう、ということでしょうね。

 

それと私が重要、ぜひ、読んでもらいたいページが上記のPDFにはあります。

3ページ目のところです。長期なおかつ分散、そして積立型の良さですよ。

「20年の保有期間では、投資収益率2~8%(年率)に収斂」 と書いてあるグラフです。

 

これよく見てくださいませ。株式だけ、債券だけではないのです。分散ですよ、分散。それも5年ではなく、20年です。

 

5年ではマイナスとなっている人もいます。株式市場が高い時期に、投資信託買って、5年後にリーマン・ショックだったわ、いう場合をイメージすればわかりやすいでしょう。投資ですから、マイナスにぶれる時期もあります。

 

しかしだよ。20年のスパンになれば、どんなに下手な場合でも、2%のプラスです。マイナスではないよ。2から8%内に収まったよと、書いてあるのです。

 

また、コツコツ積立の良さは、左側のグラフです。定期預金の物悲しさ。グラフの上がり方がないようなものです。地べたをはうような。

 

それに比べて投資のほうは、さすがにブレがあります。マイナスになっている時期もあります。それでも、年平均の数字をみてください。積立だと、株式市場が悪い時期はそれだけ多くの投資信託が買えますからね。平均するとプラスです。

 

とにかく、違うでしょ、定期預金とは、ということです。