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埼玉のファイナンシャルプランナーのブログ

生命保険より、社会保険が得意な士業兼業者のファイナンシャルプランナー用雑記帳、気になったことを書きます



確定拠出年金(企業型)について確定給付年金の違いを見ながらー企業年金のあれこれその3

企業年金 FP的話題

企業型のほうの確定拠出年金と比べる

しばらく間があきましたが、前回の確定給付年金ー企業年金のあれこれその2 から続きを書きます。

 

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確定給付年金は、今やたらと目につくようになった確定拠出年金の企業型とよく比べられます。

 

確定しているのが、給付なのか、拠出なのかです。

 

確定給付年金は、あらかじめ決められているのが年金額であり、あらかじめ決められているのが拠出額となるのが確定拠出年金です。なお、企業型の確定拠出年金は企業が掛金を拠出します(個人型確定拠出年金は、自分でお金を払って積み立てますね)。

 

まず、確定給付型と、確定拠出年金の企業型を比べます(個人型とはちがいます)。

 

給付額について

確定給付年金

企業が、賃金、勤務年数などから将来の年金額を約束する

確定拠出年金

企業は年金額を約束しない。従業員である加入者が自分でおこなった運用成績によって額が決まる

 

運用リスク

確定給付年金

企業などが運用するので、運用リスクは企業が負う

確定拠出年金

運用は、加入者である従業員が行うので運用リスクは加入者自身が負う

 

加入者の運用知識

確定給付年金

加入者の運用知識は不要。企業の加入者に対する投資教育は義務なし

確定拠出年金

加入者の運用知識が必要。企業の加入者に対する投資教育の義務あり

 

退職給付債務

確定給付年金

あり

確定拠出年金

なし

 

退職給付会計上の積立不足

確定給付年金

発生する

確定拠出年金

発生しない

 

資産の管理

確定給付年金

資産を一括して管理

確定拠出年金

個人ごとに資産を管理

企業型確定拠出年金について

企業型確定拠出年金について簡単にまとめます。

 

最近は、確定給付年金よりは、確定拠出年金(企業型)を導入する企業が増えているようです。

 

まずは、確定拠出年金規約を定めます。規約には、加入対象者の範囲、掛金額の設定、提示する運用商品の種類などを決めます。この規約は労働組合、または従業員代表の同意を得て作成し、厚生労働大臣の「承認」を得ます。承認を得た規約は、その内容を従業員に周知しなければいけません。

 

加入対象者の年齢ですが、60歳未満の厚生年金保険の被保険者です。規約にさだめていれば、60歳以上、65歳以下でも加入できます。一定の年齢未満の従業員のみ加入できる、とする規約は原則認められませんが、50歳以上の従業員の場合、運用期間が短いなどの理由から、50歳以上の年齢で区切って、この年齢以上の者は、加入対象者にしないこともできます。

 

もちろん、希望者のみ加入、と規約に決めることもできます。一定の職種、例えば事務職のみ、営業職のみと定めることもできますが、就業規則や労働協約で、他の職種と区分けがされている必要がありますし、他の職種と差別的となってはいけません。経営者が気に入っている人だけ、のようなことはできないのですね。

 

掛金額は企業だけが出す場合と、従業員も出すことできる場合(マッチング拠出)とがあります。

 

企業のみが拠出する場合、他の企業年金(確定給付年金、厚生年金基金など)をしていて加入者もそれに加入している場合は、月額27,500円(年額としては33万円)までです。他の企業年金をやっていない会社では、月額55,000円(年額66万円)までとなります。

 

マッチング拠出の場合は、まず、上記の年額の制限があったうえでの話になります。企業が拠出する金額より多く個人が出すことはできません。例えば、他の企業年金をやっていない会社の場合、月額25,000円を会社が出すとなっている時、加入者のほうは、25,000円以下となるのです。枠が55,000円となっているから、加入者が30,000円拠出したくてもできません。

http://www.mhlw.go.jp/image.jsp?id=300877

参考:厚生労働省のページより(改正法施行後は変わります。上の図は現在の状況です)

確定拠出年金の対象者・拠出限度額と他の年金制度への加入の関係 |厚生労働省

 

運用は加入者個人がおこないますが、投資教育も必要です。導入時の教育は事業主の努力義務となっています。

 

改正以前は、元本確保型の運用商品を少なくとも1つは示すことが義務となっていましたが、改正後はリスクやリターンの特性が異なる運用商品を3つ以上提示すること、に変わりました。