埼玉のファイナンシャルプランナーのブログ

ファイナンシャルプランナー用雑記帳、専門家の視点で気になったことを書きます



中退共との通算ができると聞き、特退共を調べてみた

特定退職金共済制度について

中退共、中小企業退職金共済制度については知っていました。今回、「特退共」なるものがあると聞きまして、調べてみました。

 

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特定退職金共済制度のことです。中退共との通算ができる退職金制度と聞きまして、調べてみたのです。

 

そうしましたら、これは商工会議所、商工会に加入している企業が入れる共済、退職金共済制度なのですね。

 

商工会議所を通じて、加入するものです。そのような決まり、しばりとなるものがありますが、制度の基本としては、中退共と同じような制度でした。

 

商工会議所、商工会が、特定退職金共済団体になって、地域の事業主(個人事業主でも法人の場合でも)と共済の契約を結んで加入、となるようです。

 

ですから、商工会議所、商工会が地域にあること、そこに加入していることが前提ですね。それに対して、中退共は、どこかに所属していないと入れない、ということはありません。会社の業種によって、常時雇用する従業員数の制限や、資本金の制限はありますが(どちらか一方の基準を満たせればOK。大企業は入れないということ)。

 

事業主が払い込む掛金は、損金または必要経費として処理できることになっています。事業主が掛金を出す(事業主全額負担)のです。また、従業員の給与の上積みということにもなりません。給与が多く支払われているとなりますと、それだけ社会保険料が増えますからね。

 

 国の承認を得ていますので、所得税法に基づいて、1人月額30,000円まで掛金が非課税になっています。

 

 加入できない人が決まっています。従業員の退職金のための制度ですからね。

1,加入した個人事業主その人

2,事業主と生計を一にする親族

3,法人の役員(ただし、使用人兼務役員を除く)

4,他の特定退職金共済団体の加入者

このように個人事業なら個人事業主そのもの、法人なら役員のように代表者たち、使用者側ですね、こちらは入れないと、あくまでも従業員のための退職金です

(自分たちの退職金を考えるなら、小規模企業共済を検討しなさいということでしょう)。

 

とかく、中小企業は退職金制度も大企業に比べると見劣りするものが多いので、このような共済制度に加入して、計画的に積み立てましょう!ということですね。

 

それと、事業主のほうで、この人は入れてあげるが、この人は入れないのような差別をしてはならないようになっています。加入するならば、包括契約です。

 

もちろん、この制度に加入するかしないかは事業主の任意となりますが、加入するなら、全従業員を加入させるようにしなければならないのです。ただし年齢制限はありますから、全員といっても、14歳7ヶ月から75歳6ヶ月までの方となります(ほぼ全員と言っていいくらいです)。

 

 入るのは、3万円までが非課税となっていますが、企業ですから景気によるなど、なかには、途中で減額となる場合もありえます。加入するのは、口数(一口、1,000円)となっているので、減口理由を書いて、特定退職金共済制度規程の定めに基づき商工会議所の承認が必要となるとのことになっています。恣意的に減らしたり、増やしたりできないのですね。

 

ただし、従業員の理由、育児休業や介護休暇、傷病などで休職等の場合には、払込の中断ができるそうです(全ての口数を減口する取扱い)。

 

退職となって退職金をもらうのは、事業主を通じてではなく、従業員に払うこととなっています。受取人は加入した従業員のほうです。

 

この制度の給付金は、退職一時金、遺族一時金、年金の別がありますが、重複しては支払われません。(なお、本人が死亡のときには、労働基準法施行規則に定める遺族補償の順位に払う) 

 

退職一時金は、加入従業員が退職した時となりますが、年金は、加入10年以上でその退職者が希望する場合、となります(年4回、3ヶ月分を支給。ただし、 年金月額が、20,000円未満の場合は一時金)。遺族一時金は、加入従業員が死亡したときです。

 

なお、掛金として払込まれた金額(運用益を含む)は、いかなる場合であっても、それが懲戒解雇等であっても、事業主に返還しないことになっているので、この点は注意が必要です。解約手当金であっても(途中で共済契約を解除した場合でも)支払うのは、加入従業員に、です。

 

中退共との通算制度について

 中退共制度と商工会議所・商工会等の特定退職金共済団体が実施の特退共制度との間で、退職金相当額を通算することができる、となっています。

 

このことで、転職などで離職するたびに退職金を受け取るのではなく、定年など職業生活引退時にまとめて受け取ることができることになります。そのほうが老後のための資金を使ってしまう可能性も少なくなります。

 

ただし、通算をするためには誰でもということではありません。中退共と特定退職金共済団体との間で退職金引渡契約を締結している場合に限ります。

 

さらに、退職後3年以内(加入従業員が平成26年4月1日以後に退職した場合のみ。これより前に退職した場合は2年以内)に退職金の請求をしないでもう一方の制度の被共済者となったこと、なおかつ、通算の申込みをすることが必要になります。

 

中退共のページ(退職金引渡契約を締結している団体も書いてあります)。

中退共 通算制度

 

細かい点については、加入している商工会議所、商工会に聞いてみるといいでしょう。