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埼玉のファイナンシャルプランナーのブログ

生命保険より、社会保険が得意な士業兼業者のファイナンシャルプランナー用雑記帳、気になったことを書きます



労災保険は知っていますよねー新社会人のためのシリーズ14

労働関係

労災保険について

今更ながら、労災保険です。新社会人のためのシリーズですが、労災保険のことを書いていませんでした。おそらく誰でも知っているだろうなと、思っていたからです。

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事業主の方なら、ひとりでも人を雇ったら労災保険に加入しないといけないということもご存知だと思います。うちは、3人だけの会社だからとか、アルバイトしかいないから、ということで加入しないというわけにはいきません。

 

それに、従業員がいるなら労災保険に入らないという選択はないです。というか、強制保険ですから。加入手続について指導等を受けていたにもかかわらず、加入しなかった場合、その期間中に労災事故が発生したら、保険給付額の100%を徴収することになっています。

 

ということで、新社会人のみなさんも知っている人がほとんどだとは思いますが、労災保険も頭に置いておきましょう。

 

ついでに、平成28年度の「全国安全週間」は7月1日から7日です。スローガンは「見えますか? あなたのまわりの見えない危険 みんなで見つける 安全管理」ですよ。

 

労災うんぬんよりも、労災を起こさないことが大事。安全な職場環境は、重要です。

平成28年度「全国安全週間」を7月に実施 |報道発表資料|厚生労働省

 

労災保険は、業務上、すなわち仕事をしていて、ケガをしたり、転んだり、腰を悪くしたり、さらには通勤中に階段から転んだとか、ケガ、病気になった時に出ますね。過労死などもそうですね。しかし、どうでしょう。現在、労災保険で増えているのは、精神疾患ですよね。

 

業務との因果関係が認められるかどうかが労災保険の対象になるかならないかのポイントです。

 

ひところは、脳や心臓疾患による労災が目立っていたように思いますが、ここ3年ほど減少しています。私が知っている方の中にも、プロジェクトのことで毎日遅くまで働いていたとのことで、休みもほとんどないような状態だったのですが、ある日、朝起きてこないと思ったら脳梗塞を起こしていて、それからは身体が動かなくなり、車いす生活になったという人がいます。

 

過労死の労災、厚生労働省のページ

平成26年度「過労死等の労災補償状況」を公表 |厚生労働省

 

 厚生労働省のページでもわかるように、脳・心臓疾患よりも精神疾患が増えていることがわかります。

 

もちろん、労災保険は工場で機械に挟まれただとか、建築現場で足場から落ちたなど外から見てわかるものも以前からありますが、上記のような精神疾患も増えている、ということです。

 

少し前は、印刷工場で多く発生したとのことで、胆管がんが労災と認められたというニュースをご覧になった人も多いかと思います。石綿の労災も知っている人が多いかと思います。

 

労災保険から、医療費の補償が出ますし、休業補償給付や、障害が残ったら障害補償給付、死亡の場合は、遺族補償給付があります。

 

労災は勤務時間中、残業時間中、出張期間中だけでなく、通勤災害もあります。通勤災害は、本来の災害と違うので、言葉も違っていて「休業補償給付」と言わず、「休業給付」というように、業務中とは違った扱いになっていて、けっこう認定が厳しいです。

 

社労士の試験では、家と職場の往復中に、日用品の買い物、病院に立ち寄った場合は、通勤災害の認定となるが、通勤経路を外れたら、一杯飲み屋で飲食はダメとか、問題が出るのですよね。中断や逸脱しても通勤中となるには、「日常生活上必要な行為」ならよいとされていて、日用品の購入、選挙権の行使、病院での診察、親族の介護などがあります。

 

しかし、普段は意識しませんよね。ここでこの内容の買い物したら、労災になるから買って帰ろうとか、レストランで食事に行ったら通勤災害にならずダメだからまっすぐ帰ろうとか、そこまで考えている人はいないですよね。ケガしてはじめて、これは労災になるとか、ならないとかで意識すると思うのです。

 

ですから、社会人になった方は、ケガをしたり、病気になったりした時に、これって労災になるかな?と考える、頭に置いておくのがいいと思います。けっこう労災ではないと、思い込んでいることもあるようなので。

 

公益財団法人労災保険情報センター 

業務災害と通勤災害の概要 一般・労働者のかた

 

最後に、社長さんなどに一言。労災保険にはもちろん入るのが当然ですが、労災保険に入っているから、従業員の働き方はどうだっていいとか、職場の安全に気を配らないでいいということにはなりません。場合によっては、労働者側から安全配慮義務違反として、民法上の損害賠償請求がされることもあります。