埼玉のファイナンシャルプランナーのブログ

ファイナンシャルプランナー用雑記帳。専門家(DCプランナー1級取得)の視点で少額から始める投資、新しい技術、新しい製品など好奇心の赴くままを書きます



雇用保険に関わることー新社会人のためのシリーズ13

自己都合退職との思い込みもあるようなので

失業したら、雇用保険を使うというのは、ほとんどの人が知っていると思います。知らなかったという人はいないですよね。まぁ、入社していきなり、こういう話はどうかと思いますが、雇用保険のことも知っておきましょうね、という話です。

目次

 

 

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ただ、雇用保険があることは知っていても、どういう場合に失業給付が出るのか、詳しいことまでは知らないよ、という人ならいるかもしれません。今日は、概略的なものを書きます。一人ひとり会社を辞める理由も違いますし、年齢も違います。さらには雇用保険に入っていた期間も違いますから一律に、これ、とは言えません。

 

まず、離職理由によって、失業給付の日数が違う場合があります。

 

例えば、40歳の人で被保険者期間が15年あったという人なら、自己都合退社なら、給付日数は120日ですが、会社都合なら240日になります。

 

この「被保険者期間」というのも、人によってカウントが違ってきたりしますが、原則は、離職する前2年間に通算して12ヶ月以上ある人が支給されることになります(これも、原則があれば例外ありで、倒産による離職など一定の方には離職する前1年間に通算して6ヶ月以上ある場合も、基本手当が出ます)。

 

自己都合退職ですと、年齢にかかわらず、雇用保険の被保険者期間によってもらえる日数が決まります。全員一律の7日間の待機期間+3ヶ月の給付制限があります。自己都合だと失業給付3ヶ月もらえないよーという話は、聞いたことがあるのでは?

 特定受給資格者と特定理由離職者

それに対し、会社の倒産、解雇などの会社都合(特定受給資格者)なら年齢による給付日数の違いもありますし、自己都合退職よりは給付日数が長い場合が多いです。全員一律の7日間の待機期間はありますが、3ヶ月の給付制限はありません。

 

この他、有期の労働契約が満了して更新されなかった(希望したにもかかわらず契約更新がされなかった)場合は、特定理由離職者になります。

 

特定理由離職者には、2種類ありまして、その1のほうは、上記のような契約更新されなかった人ですが、その2のほうは、正当な理由で自己都合退職した人がそれに該当します。

 

この「特定理由離職者」に該当するのではないかという人が意外に多いです。それも、その1の人は、比較的この制度を知っていたりすることがありますが、その2のほうはどうでしょうか。

 

ハローワークでは、その特定理由離職者Ⅱの人は以下のような人だと書いています。

(1) 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者

(2) 妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者

(3) 父若しくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父若しくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合又は常時本人の介護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した者

(4) 配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した者

(5) 次の理由により、通勤不可能又は困難となったことにより離職した者

(a) 結婚に伴う住所の変更

(b) 育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼

(c) 事業所の通勤困難な地への移転

(d) 自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと

(e) 鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等

(f) 事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避

(g) 配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う別居の回避

(6) その他、上記「特定受給資格者の範囲」の2.の(10)に該当しない企業整備による人員整理等で希望退職者の募集に応じて離職した者等 

参照: ハローワーク 特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要

 

なお、上記「特定受給資格者の範囲」の2.の(10)とは、いわゆる退職勧奨ですね。 それには該当しないけど、希望退職制度に応募したなどの人です。

 

なぜ、自分は特定理由離職者のほうではないか、と調べたほうがいいのか(特に、契約更新されなかったというような理由の人は)

 

特定理由離職者だったら、離職の日が平成29年3月31日までの間なら、給付日数が特定受給資格者と同じになるからです(期間限定の制度なので、将来はどうなるかわかりません)。

 

ただし、「特定理由離職者の範囲」の2に該当する人は、さらに注意がありまして、離職前2年間に、被保険者期間が12か月以上ない場合に限り特定受給資格者と同じ扱いになります。

 

詳しいことは、ハローワークによくよく確認してみてください。 

 

ですから、自分は「自己都合」と思っていたけれど、よくよく調べたら、自己都合退社(一般受給資格者)ではなかった、ということもありますね。

 

雇用保険に入れなかった人にも、

求職者支援制度について

 

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雇用保険に加入出来なかった人、最初から入れない個人事業主などが廃業した場合などの就労支援についてです。

 

雇用保険に加入できなかった人だけでなく、加入期間が足りず雇用保険の失業給付などを受けられなかった人、雇用保険の受給が終了した人、それから学校を卒業したけれど未就職の人、それから自営業廃業者の人など、雇用保険から外れた人たちに対する支援です。

 

これらの雇用保険の外に置かれた人は何もないように思われがちですが、この求職者支援制度があります(だだし、条件あり)。

 

原則、無料で求職者支援訓練(職業訓練を受講)を受けられます。無料と言っても、テキスト代など自己負担はあります。

 

お住まいの住所を管轄しているハローワークに相談してみましょう。

 職業訓練受講給付金

条件を満たした人には、職業訓練の受講とともに、職業訓練受講給付金を受給できます。また、ハローワークによる就職支援により、安定した職業に就くことができるように支援する制度になっています。

 

この職業訓練受講給付金は、訓練開始の日から1ヶ月ごとに区切った期間につき、10万円となっていまして、さらに所定の額の交通費(通所手当)も支給してもらえます。困窮すると、職業訓練に行きたくても、そこまで通う交通費も出せないということもありますから、これはいいですよね。

 

 過去にこの給付金を受給したことがある場合は、前回の受給から6年以上経過していることが必要となります。

 

さて、その条件ですが、私としてはけっこうハードルが高いように感じます。それでも平成24年度には全国で98,541人が受講、平成27年度は28,004人が受講したとのことです。

1 本人収入が月8万円以下

2 世帯全体の収入が月 25 万円以下

3 世帯全体の金融資産が 300 万円以下

4 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない

5 全ての訓練実施日に出席している(やむを得ない理由がある場合でも、支給単位期間ごとに8割以上の出席率がある)

6 同世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない

7 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない

 

 

この中の「世帯」ですが、本人のほか、同居または生計を一つにする別居の配偶者、子、父母が該当します。

 

別居の父母も入ったうえでの世帯としての金額になります(本人の収入だけでなく、世帯の金融資産などもあるので、この点がハードルが高いなと個人的には思いました)。

 

条件については、他にも細かい決まりがありますので、興味のある方は、こちらのPDFをご確認ください。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000123832.pdf

 

訓練の種類は、基礎コーズと実践コースがあります。基礎コーズは、基礎的能力を習得するためのもので職種、業種横断的なものとなり、実践コースは介護、IT、医療事務等の分野の訓練などが該当します。特定の職種に必要な技能を学べるということですね。

 

その他にも、学卒で就職経験がない人などやすぐに離職した人のための若者向け雇用支援もあります。その中に、若者の就職を支援するジョブカフェがあります。ジョブカフェとは、都道府県が主体的に設置している職業相談や職業紹介をする施設のことで(若年者のためのワンストップサービスセンター)、若者の就職支援をワンストップで行う施設です。

 

 ホームページがあるジョブカフェの一覧は、厚生労働省のページにあります。

ジョブカフェにおける支援 |厚生労働省

 

これらの施設は、使ってこそ生きるわけですから、積極的に使っていきたいですね。