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埼玉のファイナンシャルプランナーのブログ

ファイナンシャルプランナー用雑記帳、専門家の視点で気になったことを書きます



熊本地震で、休業した場合の雇用調整助成金が引き上げへ

 雇用調整助成金は、熊本地震だけでなく、景気の悪化などで事業の縮小を余儀なくされた事業主に対して、従業員を解雇せずに、一時的に休業させるなど雇用を維持した場合に国が賃金や手当の一部を助成する制度です。

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リーマン・ショックの頃は、かなり知られた助成金だったのではないかと思います。残念なことに、不正事案もありましたね。

 

 熊本地震においては、すでに、4月の時点でもいつもより助成金の条件をゆるいものへと、例えば、事業所の生産指標の確認期間を3カ月から1カ月に短縮したり、事後に提出された計画届についても助成対象とするなど拡大されていましたが、さらに国からのバックアップがあったの発表がありました。

 

熊本地震の影響で休業に追い込まれる企業が増えているとのことで、九州の企業に対し、助成金の支給率を引き上げることなどを決めたとの報道です。

 

なお、この特例措置は、最下部にリンク先を書いた厚生労働省のページによると、熊本県以外に所在する事業所であっても対象とのことですが、支給率の引き上げに関しては、九州各県内に所在する事業所に限る、と書いてありました。

 

2016年5月10日付朝日新聞記事より

非常災害きょう指定 雇用助成積み増しへ 熊本地震:朝日新聞デジタル

 

中小企業の場合、助成率を通常の3分の2から5分の4に、大企業は2分の1から3分の2にそれぞれ引き上げる。厚生労働省によると、通常は労働者が雇用保険に半年以上加入していることが助成の条件だが、半年未満でも対象になるよう条件を緩和する

上記のほかにも、厚生労働省のページには、

 

・過去に雇用調整助成金を受給したことがある事業主であっても、

ア 前回の支給対象期間が満了した日から起算して1年を経過していなくても受給できることとする。

イ 受給可能日数の計算において、過去の受給日数に関わらず、今回の特例の対象となった休業等について新たに起算する。

・最近3カ月の雇用量が対前年比で増加していても受給できることとする 

 

ということが書かれていました。

 

かなり条件はゆるやかになって、拡大されています。

 

正式には、「5月13日に開催予定の労働政策審議会職業安定分科会における関連省令改正案に係る諮問・答申を経て、速やかに公布・施行する予定」とのことなので、明日、発表予定ですが、ほぼこのような形で決まるかと思います。

 

一時的に従業員を休業させた、となっても、雇用を維持した企業に対しては雇用調整助成金があるのですから、なんとか解雇をしないで踏みとどまっていただきたいものです。

 

今は、日本のあちこちで人手不足で悩まされています。東日本大震災でも、震災直後は雇用が維持できないと思われていましたが、現在は、人手不足が深刻です。建設業などは特に人が必要になり、それが他の産業にも波及していきます。

 

復興してから、いざ人を採用したいと思っても、思うように採用できないかもしれません。だからこそ、現在、仕事に慣れている従業員の確保は大事です。なんとか助成金を利用して解雇は避けていただきたい思いでいっぱいです。

 

 雇用調整助成金に関しては、再度、厚生労働省のページを確認しておいてください。

 厚生労働省の平成28年5月9日付発表より

平成28年熊本地震の発生に伴う雇用調整助成金の更なる特例について |厚生労働省 

 

なお、上記にもあるように、省令を改正したら、公布し、すぐに施行されるかと思いますが、報道等に注意しておくといいでしょう(いちおう、「予定」となっているので)。