埼玉のファイナンシャルプランナーのブログ

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第3の企業年金ー新制度は「リスク分担型」

新社会人向けのシリーズは、飛び飛びにしますが、今回のことも、新社会人向けといえば、言えるかもしれませんね。

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第3の男ならぬ、第3の企業年金の話です。新たな企業年金制度として「リスク分担型確定給付企業年金」の制度を作るとのことです。

 

2016年4月28日付、日本経済新聞記事より

第3の企業年金を承認 厚労省、労使でリスク分担  :日本経済新聞

 

公的年金少子高齢化社会で減少傾向にあるので、その上乗せとなる、いわゆる3階部分の年金を厚くしていこうという政府の流れでしょう。このところ、確定拠出年金の改正といい、3階部分に対する制度が変わってきています。

 

確定拠出年金の改正は、国会で成立すればすぐに改正され、その後、施行となるでしょう。

 

こちらの第3の企業年金は、政令、省令を改正することで(国会を通じて、ではなく)、新制度を作るようです。

 

公的年金の上乗せは、確定拠出年金確定給付年金企業年金があります。

漢字をみればわかるように、出すお金(拠出)が確定している年金と、給付が確定している年金と思って下さい。

 

拠出するお金が確定していますが、運用次第で受け取るお金が変わる確定拠出年金は、自己責任の年金です。運用しないで、定期預金に入れていますとほとんど利息がつかないですし、運用がうまくいかないとマイナスになることもあります。その代わり、上手に運用すれば、この低金利の時代でも7%で運用しているよ!という人も出てくるわけです。

 

それに対し、確定給付年金は、給付が決まっていますので、けっこう保守的といいますか、抑えめの手堅い運用を予想しているようです。個人側は運用の指示をしなくていいので、楽といえば楽ですが、企業が掛け金を運用しますので、前もって決まっていた利回りにならないと、追加でお金を払わないといけません。

 

簡単にいえば、リスクをどちらが持つの?ということです。

 

個人側なのか、企業側なのか。

どっちつかずが(笑)、今回の新制度です。

 

新制度は企業があらかじめ景気変動に備えて掛け金を多めに積むことで、景気悪化時には追加の拠出が必要なくなる。個人は給付額の変動リスクを負うが、掛け金を積み増しただけ給付が増えることもある。

景気変動に備えていれば、追加の拠出が必要ないということは、本来なら追加してもらえる分のリスクは個人が負うことになります。言うなれば、両方がリスクを負担しましょうね、ということですね。

 

すでに今回の新制度は、企業年金部会で承認されたそうなので、パブコメを経て、政令、省令が改正される段取りです(パブコメで、どんな意見が出るのでしょう?)。

 

新しい企業年金制度では、将来発生するリスクに備えて、労使の合意により定めた「リスク対応掛け金」をあらかじめ拠出しておく。将来の景気悪化によって年金資産が毀損すれば、加入者の負担となる場合がある。リスク対応掛け金の分だけ多めに拠出しているので、運用が好調な場合は利回りが増える。  

リスク対応掛け金は既存の確定給付型でも活用できる。ただ確定給付型では想定よりも財政が悪化した場合には追加拠出を迫られることもあり得る。

 

第3の企業年金の場合は、労使の合意で決める「リスク対応掛け金」を出す必要が企業にはあるけれど、もっと悪い状態になったら加入者が負担するよ、ということですね。 

 

まだ、私は詳しく内容を読んでいないのですが、現在、確定給付年金の制度になっている企業は、こちらの第3の企業年金に移ることができるのでしょうか。

 

もう少し、この第3の企業年金を調べてみようと思います(概略はわかりますが、資料を1回、読んだだけでは仕組みが理解できなかった)。

 

資料は、厚生労働省のページで、読むことができます

企業年金部会審議会資料 |厚生労働省